【追悼・八代亜紀さん】素顔が見える直筆ラブレター発掘 「泣いてばっかりでごめんね…」「一時も離れたくない」
2024/01/22

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 八代亜紀さん(享年73)の突然の訃報を受けて、テレビや新聞では「演歌の女王」の功績が改めてクローズアップされた。芸能レポーターの石川敏男氏が語る。

「男女の機微や悲哀、女心を唯一無二のハスキーボイスで歌い上げた八代さんの歌には、誰もが心奪われる魅力がありました。実生活でも裏表がなく穏やかで、何より彼女自身が愛に生きた女性だった。だからこそ歌に魂を吹き込むことができたのでしょう」

 医師やマネジャー、音楽関係者まで数多くの恋で世間を賑わせてきた八代さんは、過去に本誌・週刊ポスト(1981年1月9日号)で赤裸々な恋愛遍歴を告白。デビュー直後に結婚を考えた男性がいたことを明かし、こう語っていた。

「好きになったその人はとっても思いやりがあって、頼りがいのある人だった。女っていうのは恋をすると、その人との結婚をあれこれ空想してみるんです。相手の姓の下に自分の名前を書いてみたり」

「結局、相手の立場、私の生き方を考えて、私の方から身をひいた」

 一方で、秘めた恋に焦がれる側面もあった。本誌は彼女の素顔が垣間見える一通の直筆恋文を発見した。

 彼女が1994年に結婚する前、長年にわたって恋愛関係にあったとされる男性に宛てた手紙には、こんな情熱的な文面が綴られていた。

〈泣いてばっかりでごめんね……。あなたが日本に居ないという事を考えただけで悲しくて、こんなに遠く離れるの私には初めての事だから、どうしたらいいのか分からない〉

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〈この手紙を書いているうちにも涙が出てくるの。ぬぐおうとしても、次から次へと出て来るの〉

 とめどなく溢れ出る男性への気持ちが手紙から伝わる。

〈一時も離れたくない。この想い方、男のあなたに分かるかしら。私の休む場所は、今はあなたしかいない。時が許す限り、一緒にいてほしい。これは私の我がままかしら〉
〈私を忘れないでね。夜になったら、手紙を書いて……〉

 彼女を知るレコード会社幹部が言う。

「一途な想いを包み隠さず素直に書く。八代さんらしい手紙だと思います。酸いも甘いも、出会いも別れも、八代さんは全てを血肉にして歌に昇華させた。だからこそ『演歌の女王』になったのでしょう」

 前出・本誌のインタビューでは恋人との別れについて、こんなことも語っていた。

「言葉にならなかった。その夜は一晩中、泣き明かしちゃった。女の業みたいなものがくやしくって」

 代表曲『舟歌』『雨の慕情』の作曲を手がけた浜圭介氏は、朝日新聞に寄せた追悼コメントで八代さんの歌について、「彼女の歌はうそじゃないんだ。真正面から、自分の人生のように歌った」と評した。

 その言葉通り、八代さんの歌には彼女の人生が詰まっていた。

※週刊ポスト2024年2月2日号

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