東京映画記者会(日刊スポーツなど在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成)主催の第66回(23年度)ブルーリボン賞が23日までに決定した。
「ゴジラ-1.0」が作品賞、神木隆之介(30)の主演男優賞、浜辺美波(23)の助演女優賞の3冠を制した。また吉永小百合(78)が、00年「長崎ぶらぶら節」以来23年ぶり3度目の主演女優賞に輝いた。20年のコロナ禍以降、見送ってきた授賞式を、2月8日に都内で開催する。
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新人賞は昨年6月公開された「怪物」の黒川想矢(14)に決まった。
「祖母に伝えたら、ちょっと泣いてました」と素直に明かす中学2年生。想矢の名は「トム・ソーヤ」から。元気に育つようにとの両親の思いが込められている。
「すごく、ゆっくりと僕と一緒に作ってくれている感じがしました。(是枝裕和)監督からは、感情は痛みのように表現しようといわれました。寂しい時は指の先が痛いというような、うれしいときはおなかが温かくなる感じ、と。終わった時は、嵐が通り過ぎたような感じがして、あんまり覚えていません」
今年の仕事始めの日、所属の舘プロに受賞の知らせが届いた。創設者の舘ひろし(73)も4年前、「終わった人」でこの賞の主演男優賞を受賞している。その館からは「新人賞は一生に一度しか取れない賞、本当に良かった」と祝福された。
「怪物」のオーディションと舘との出会いが運命を決めた。
子役としての活動も一段落し、「もう辞めよう」と思っていたときに母親から「是枝(裕和)監督だし、学びになると思うから、最後に受けてみたら」と勧められたのが「怪物」のオーディションだった。そして、同時期に出演していた「剣樹抄 光圀公と俺」(NHK)の撮影現場で初めて顔を合わせたのが舘だった。
「舘さんの大きさにひかれて、思わず『どこの事務所ですか』と(舘プロ入りを志願)。その頃進んでいた『怪物』のオーディションもいつの間にか楽しくなり、最後には『やります!』と言ってました」
今年5月には「怪物」がカンヌ映画祭で脚本賞(坂元裕二氏)。監督や共演者とともに現地を訪れてレッドカーペットを歩いた。
「舘さんにタキシードを作っていただいて、“舘シード”って呼んでるんですけど、今、(1年に)10センチ近く背が伸びているので、もうパツパツになっちゃいまして…」
文字通り成長真っただ中だ。【相原斎】
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