役所広司主演映画「PERFECT DAYS」米アカデミー賞ノミネート「この上ない喜び」監督
2024/01/23

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米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは23日、第96回同賞のノミネートを発表し、役所広司(68)の主演映画「PERFECT DAYS」(ヴィム・ヴェンダース監督)が、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)にノミネートされた。作品を手がけたドイツのヴィム・ヴェンダース監督(78)は「私の偉大な映画界の師、小津安二郎の祖国である日本の代表としてアカデミー賞に参加できることを大変光栄に思います。『PERFECT DAYS』は彼の魂に導かれた作品です。この作品がノミネートされたことは、私にとってこの上ない喜びです」とコメントした。

役所は、同作で5月に世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭(フランス)男優賞を受賞。「PERFECT DAYS」は、同9月4日にアカデミー賞国際長編映画賞日本代表に選ばれ、同12月21日(日本時間22日)には同賞のショートリストに入った。同23日に都内で行われた公開記念舞台あいさつで、役所は「そうですね…日本代表と言うとね、WBCじゃないですけど、選手代表って感じですね」と、野球に例えて誇らしいことであると強調。1次審査を勝ち抜き、ノミネート入りに前進したことに「ここまで来ましたけど、あと1歩、前に進めるといいなぁと思っています」と笑みを浮かべた。

「PERFECT DAYS」は、22年5月に東京で開かれた会見で製作が発表され、ヴェンダース監督とともに役所が主演俳優として登壇した。

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同監督は東京・渋谷区で20年から行われている、世界的に活躍する16人の建築家やクリエイターが個性を発揮して、同区内17カ所の公共トイレを新たなデザインで改修するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」のトイレを舞台に製作。製作にあたり、11年ぶりに来日してシナリオハンティングなどを行い、自ら脚本も担当した。撮影は全て東京で行い、役所は渋谷でトイレの清掃員として働く平山を演じた。

製作国は日本で、「ユニクロ」を中心とした企業グループファーストリテイリングの柳井正代表取締役会長兼社長の次男・柳井康治取締役がプロデューサーを務めた。同氏が個人プロジェクトとして21年に立ち上げた、有限会社MASTER MINDが企画発案、出資、製作、プロデュースを手がけた。同氏にとっても映画初プロデュースとなった作品で、いきなりカンヌ映画祭男優賞を獲得。また共同脚本・プロデュースに名を連ねる高崎卓馬氏は、電通グループグロースオフィサーでJR東日本「行くぜ、東北」などを手がけたクリエーティブディレクター。一方で小説家の顔も持ち、映画、ドラマの脚本も多数、手がけてきた。映画の脚本は2009年(平21)の岡田将生の主演映画「ホノカアボーイ」(真田敦監督)以来2作目。

役所は、5月27日(日本時間28日)にフランスで行われたカンヌ映画祭授賞式で男優賞を受賞し、6月13日に都内の日本記者クラブで会見を開いた。席上で「『THE TOKYO TOILET』プロジェクトをやっている柳井さんが、最初はショートフィルムというイメージがあったんですけど、ヴェンダース監督が入って長編となった」

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と、当初は短編映画の企画だったと明かした。

その上で「今までやったことのない映画、役を与えてもらって、しかも監督がヴェンダース…夢のような仕事でした。なお、カンヌでコンペティションに選ばれ、大きなおまけに主演男優賞というものをいただきました」と続けた。そして「この映画、まだご覧になっていないと思いますけど…映画の力を感じさせる映画になっていると思います。見る機会が来たら、応援してください」と呼びかけた。

◆「Perfect Days」東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)は、淡々と過ぎていく日々に満足している。毎日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなく、常に新鮮で小さな喜びに満ちた、まるで風に揺れる木のような人生である。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読みふけるのが喜びで、いつも持ち歩く小さなフィルムのカメラで木々を撮る。平山は木が好きで、自分を重ねているのかもしれない。ある時、平山は思いがけない再会をし、それが彼の過去に少しずつ光を当てていく。

平山のもとに突然、訪れる、めいを中野有紗、平山と奇妙なつながりを持つホームレスを田中泯が演じた。また柄本時生が平山の同僚の清掃員を、そのガールフレンドをアオイヤマダが演じた。平山が休日に訪れる居酒屋のママを歌手の石川さゆりが演じた。石川が女優として映画に出演するのは、1979年(昭54)の映画「トラック野郎・故郷特急便」以来、44年ぶりとなる。ママの元夫を三浦友和が、平山の妹を麻生祐未が演じた。

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