週刊誌報道について見解を表明した吉本興業
吉本興業は24日、所属タレント「ダウンタウン」の松本人志の週刊文春報道を受けた法人としての対応などについて、ホームページで見解を発表した。昨年末の報道で騒動が拡大したことについてファンや関係者に謝罪し、私的会合での事案が報道されたことについては「真摯に対応すべき問題」とした。今後も報道内容などについて、事実関係の確認と検証を進めていくとした。
23日には弁護士ら外部の有識者を交えたガバナンス委員会を開催し、一連の対応について様々な指摘を受けたと明らかにした。「所属タレントが提訴した訴訟の経過も注視しつつ、事実確認をしっかり行った上で、何らかの形で会社としての説明責任を果たす必要がある」
今後はタレント、社員に対して人権やハラスメントへの理解を深めるため、研修を実施していくと表明した。「ファンの皆様及び関係先各位からの信頼を取り戻してまいりたいと存じますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」とした。
【以下、全文】
週刊誌報道等に対する当社の対応方針について
昨年末以来の当社所属タレントに関する様々な報道により、ファンの皆様及び関係先各位に多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことをまずもって心からお詫び申し上げます。
当社は、これまでもコンプライアンスの徹底・ガバナンスの強化に取り組んでまいりましたが、とりわけ昨年7月以降は、事業整理・組織改編と共に、社外有識者を交えたガバナンス委員会を設置し、複数の外部弁護士をコンプライアンスアドバイザーとして招聘するなど体制を整備して、様々な事案について指導・助言を仰ぎながら、コンプライアンスの周知徹底及びガバナンスの強化に努めてまいりました。
現在、当社におきましては、コンプライアンスアドバイザーの助言などを受けながら、外部弁護士を交えて当事者を含む関係者に聞き取り調査を行い、事実確認を進めているところです。
そして、昨日開催されたガバナンス委員会において、これまでの経緯及び現状等を報告したところ、「所属タレントが提訴した訴訟の経過も注視しつつ、事実確認をしっかり行った上で、何らかの形で会社としての説明責任を果たす必要がある。」「当初の『当該事実は一切なく』との会社コメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う。
時間がない中での対応とはいえ、今後慎重に対応すべきである。」等の厳しい指摘を受けるとともに、今後、タレントのみならず、全てのグループ会社を含めた当社社員に対しても、改めて個人の尊厳に対する意識を高め、日常におけるハラスメントを防止するための教育・研修を実施していく必要があるとの意見を承りました。
もとより、当社におきましては、様々な差別・ハラスメントは重大な人権侵害であり、到底許されるものではないとの認識に基づき、吉本興業グループ行動憲章の中で「人権の尊重」「法令等の遵守」を掲げ、社員及び所属タレントに対して同憲章の周知徹底を図ってきているところです。
今後、当社といたしましては、引き続き、コンプライアンスアドバイザーの指導等を受けながら事実確認を進め、その中でコンプライアンスの指導・教育を行っていくとともに、ガバナンス委員会からのご意見等を踏まえ、個人の尊厳・人権の尊重という基本的な理念について改めて教育の場を設け、ハラスメント等に対する意識を高める研修を実施してまいりたいと考えております。
こうした取組みを継続することで、ファンの皆様及び関係先各位からの信頼を取り戻してまいりたいと存じますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
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